ジェイテクトSTINGS VS サントリーサンバーズ

試合の入り方で苦戦し、第1、2セットを失セット。第3セットは先行するが、中盤に連続失点を喫して逆転負け

 レギュラーラウンドも残すところ2試合となった。4位のサントリーサンバーズとの直接対決。現在5位のジェイテクトSTINGSが一つでも順位を上げるには、今日の一戦に勝つことが大前提である。
 決戦の舞台はホーム、ジェイテクトアリーナ奈良。スタンドがチームカラーの白に染まった。早くもボルテージが高まっていく。大歓声のなか、注目の一戦が幕を開けた。

 予想外の立ち上がりだった。相手にサービスエースを決められるなど、いきなり4連続失点。カジースキのスパイクでようやくサイドアウトを切り、金丸がブロックで流れを引き寄せた。スタメンに入ったリベロの本間も、ナイスカバーでカジースキの得点をお膳立て。しかし、3−8の大差で1回目のテクニカルタイムアウトを迎えた。
 ジェイテクトSTINGSが徐々に本調子を取り戻す。古田のスパイク、廣瀬の速攻で得点を重ねた。カジースキのサービスエースでブレイクポイントを奪い、12−13とビハインドを1点に縮めた。高橋(和)もようやく得点を決めた。しかし、なかなかリズムをつかみ切ることができない。ビハインドは少しずつ広がっていった。
 それでも、廣瀬の速攻をきっかけに、古田のスパイクなどで3連続得点を奪った。反撃のチャンスはあった。袴谷、久保山を二枚替えで投入すると、高橋(和)の渾身のブロックで21−23。しかし、勝負どころで決め切れず、第1セットを21−25で失った。

 第2セットも、ジェイテクトSTINGSは立ち上がりのリズムがつかめなかった。サイドアウトが切れず1−5。早くも1回目のタイムアウトを要求した。
 金丸の速攻や古田のバックアタックで流れを取り戻したかに思われたが、返ってきたチャンスボールを決め切れず、再びサントリーのペースで試合が進む。ラリーを取れず5−11。ここで2回目のタイムアウトを消化した。7−12となったところで、高橋(和)から浅野にスイッチ。流れを取り戻すきっかけがほしかった。カジースキが2本連続で決めて意地を見せた。しかし、6点のビハインドで2回目のテクニカルタイムアウトを迎えた。
 拮抗した展開から3連続失点で、再び流れを失った。セッターが高橋(慎)から久保山に代わった。カジースキのブロックでブレイクポイントを奪った。浅野が入ったことでサーブレシーブが安定した。しかし、序盤に開いた点差はあまりに大きく、18−25でこのセットも落とした。

 第2セット終了時と同じメンバーで第3セットに入った。カジースキのスパイクで先制。浅野もトスを呼び込んだ。3連続失点を喫したが、古田のスパイク、金丸のブロックで再び逆転に成功。古田が決め、この試合初めて先に8点を奪った。
 しかし、4連続失点を2回も繰り返した。サーブレシーブを崩され、ラリーが取れない。相手の高いブロックに、古田、カジースキのスパイクがことごとく跳ね返された。
 反撃は10−15の場面から。カジースキが2本連続でサービスエースを決めた。浅野、古田のサイド陣も奮闘した。リベロの興梠がコートに入り、抜群の反応でチームの守備を安定させた。金丸、廣瀬もブロックポイントを決めた。古田のスパイクから久保山のサービスエースなどで3連続得点。20−22と2点差に迫った。
 しかし、古田のスパイクがアウトになって、サントリーのマッチポイント。チャレンジでも判定は覆らず、20−25で失セット。ストレート負けを喫した。

 完敗だった。順位以上の差があった。「要所で直接失点や見えないところでのミスがあった。でも、相手はミスをしてくれない。そこの差が大きかった」と本間。廣瀬も「ホームゲームでたくさんの人が応援に来てくれたのに、申し訳ない試合をしてしまった」と悔しさをにじませた。
 幸いなことに、サントリーにはファイナル6の初戦でリベンジするチャンスがある。しかし、まずは明日のレギュラーラウンド最終戦。ここで、すべての力を出し切るのみだ。

増成一志監督

一本のプレーに対して、もっと集中しなければいけません。どうしても、自分の枠を越えられない。昨日の練習まではとてもいい調子だったのに、いざふたを開けてみたらこういう結果になった。なにかを変えないと、このチームは変わっていかないと思います。果たして、自分たちのバレーを見てくれという強い意志でプレーしていたのか。熱い気持ちとスマートな頭を出せていませんでした。明日のレギュラーラウンド最終戦は、すべてを出し切りたい。それに尽きます。たくさんの方が応援に駆けつけてくれるなかで、すべてを出し切ります。

本間隆太

第1、2セットは直接失点につながるミスが多かったように思います。2本もノータッチエースを取られたし、サーブをネットにかけることもあった。ラリーで点を取られるというよりは、序盤は自分たちの失点が多かった。たくさんの方に来ていただいたのに、不甲斐ない試合をしてしまって残念です。3レグに入って、なかなかジェイテクトSTINGSがいいときのバレーができていません。大事なのは、みんなを信じて、一つのボールに対して全力で向かっていくこと。明日はレギュラーラウンド最終戦なので、いい形でファイナル6に進められるようにがんばります。

廣瀬優希

ファイナル6につなげるためにも、いかに自分たちのバレーができるかが大事だと思っていました。第1、2セットは、相手のサーブへの対応ができていませんでした。がんばって上げたボールもミスにつながった。1本でサイドアウトを切れず、受け身の状態で試合が進んでしまいました。入り方が悪くて、みんなが慌ててしまったかもしれません。個人的にも全然でした。苦しいときにトスを上げてもらっても決められなかった。明日は勝ち負けはもちろん、応援に来てくれたファンの方が「観に来てよかった」「いい試合だった」と思ってもらえるようにがんばります。

スポーツライター 岩本勝暁のココ!

課題は試合の入り方。果たして、目の輝きは取り戻せるか?

3レグに入ってここまで1勝5敗。どの試合も、立ち上がりのリズムがつかめていない。象徴的なのが、今日の第1、2セットだろう。1回の攻撃で決め切れず、ラリーに持ち込まれて失点。流れを取り戻せず、結果的に序盤に開いた点差でセットを落としているケースが多い。なにが原因か? そこにはメンタル的な要素も多分に含まれている。「目の輝きだったり、そういうものがどこか薄れているように感じる。ましてや、これだけベテランが入っているチーム。勝つ気持ちをもっと出さなければいけない」と増成監督。今日の試合でレギュラーラウンドの順位は決まった。明日の最終戦を含めて、ここからはすべての試合が重要になる。もう負けられない。だからこそ取り戻してほしい。もう一度、目の輝きを。

【スポーツライター 岩本勝暁】

1972年生まれ。大阪府出身。2002年にフリーランスのスポーツライターとなり、主にバレーボール、ビーチバレーボール、サッカー、競泳、セパタクローなどを取材。2004年アテネ五輪から2012年ロンドン五輪まで3大会連続で現地取材するなど、オリンピック競技を中心に取材活動を続けている。

詳細
対戦カード ジェイテクトSTINGS VS サントリーサンバーズ
第1セット 21 ー 25
第2セット 18 ー 25
第3セット 20 ー 25
第4セット
第5セット
日付 2017年2月4日(土)
試合 V・プレミアリーグ 第20戦
場所 ジェイテクトアリーナ奈良(橿原公苑第一体育館)
メンバー カジースキ、金丸、古田、高橋(慎)、高橋(和)、廣瀬 L本間
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