ジェイテクトSTINGS VS 東レアローズ

サーブが機能して2セットを先取。苦しい第3、4セットは、清野、浅野ら控え選手が奮闘した

 フルセットの死闘を制して勝ち点2を獲得。開幕2連勝を飾った。
 第1、2セットは完全にジェイテクトSTINGSのペースだった。古田のスパイクで先制すると、高橋(和)がサーブで攻めて2点を先制する。さらに袴谷が強烈なジャンプサーブで相手のレセプションを揺さぶり3連続得点。5点のリードで1回目のテクニカルタイムアウトを折り返した。
 さらに高橋(和)、リベロ本間が驚異的な反応でボールを上げ、カジースキが得点につなげる。大事な場面で金丸のブロックが決まり、10−5と試合の主導権を握った。一時は1点差まで迫られるが、古田、カジースキが決めてリードを維持。カジースキが会心のサービスエースを決めてブレイクポイントを奪い、18−15と点差を広げた。しかし、相手はこれまで一度も勝ったことがない東レ。粘り強いバレーの前に、ついに土壇場で23−24と先行を許した。
 チームを救ったのは古田だ。スパイクを決めて24−24の同点に追いつくと、ノータッチエースでリードを奪う。最後はカジースキがサービスエースを決めて、27−25で粘る東レを振り切った。

 続く第2セットもジェイテクトSTINGSが走った。古田がサーブで攻め、カジースキにボールを集めて6−2と先行する。さらに高橋(和)がバックセンターからスパイクを決めて相手のブロックを翻弄。金丸の速攻が決まり、8−4で1回目のテクニカルタイムアウトを迎えた。
 ここからは互いに点を取り合う展開が続いた。セッターの高橋(慎)は要所でセンター線の速攻を使い、サイドの負担をやわらげた。古田がライトから決めてサイドアウトを切ると、袴谷のサービスエースでブレイクポイントを奪う。ここから3連続失点を許したが、タイムアウトで嫌な流れを断ち切ると、古田のスパイクで24−21とセットポイント。最後は相手のミスで、ジェイテクトSTINGSが25−21で2セットを連取した。

 会心の試合運びで勝利に王手をかけた。しかし、ジェイテクトSTINGSはここから一気にペースダウンする。東レは第3セットのスタートからメンバーを入れ替え、守備を固めてきた。これで流れが変わった。サーブが思うように走らず、相手にリズムを与えてしまった。ジェイテクトSTINGSはミスもあり、連続失点を重ねるようになった。第4セットはわずか13点しか奪えず、試合はフルセットに持ち込まれた。
 しかし、刈谷でのホームゲームをこのまま終わらせるわけにはいかない。奮闘したのは、代わって入った選手たちだ。オポジットに入った清野が思い切りよくスパイクを打ち抜いた。高橋(和)に代わって入った浅野は、サーブレシーブを安定させた。
 清野、辰巳がスタートから入った第5セット、序盤はカジースキのブロックポイントで流れを引き寄せた。金丸の速攻などで4連続得点を奪うと、清野が確実にサイドアウトを切った。そして、高橋(和)が相手のスパイクを1枚でシャットアウト。これで勝負あった。その後も確実に得点を重ねたジェイテクトSTINGSがこのセットを15−9と圧倒し、フルセットの勝利を収めた。

 今シーズン初のホームゲームを白星で飾った。開幕2連勝はプレミアに昇格して初めてのことだ。「第3、4セットはああいう形で取られたが、代わりに入った浅野や清野がリズムをつかんだことが第5セットの勝利につながった。スタートから頑張ってくれたメンバーを含め、『ONE JTEKT』として全員でバレーをすることができた」と増成監督。明日はいよいよ豊田合成との全勝対決だ。ジェイテクトSTINGSの今シーズンを占う意味でも、非常に重要な一戦となる。

増成一志監督

簡単なゲームはないと思っています。私たちは常に挑戦する気持ちで、一試合一試合を戦っていかなければいけません。ただ、第3、4セットは自分たちでミスを出し、連続失点してしまった。データに出ないわずかなプレーのズレが、得点につながらなかった。勝つには勝ったが、そこを詰めていかなければ勝利につながりません。(明日の対戦相手の)豊田合成は開幕からの2戦、絶対的な力で相手をねじ伏せてきています。胸を借りるつもりで戦い、何とか競って勝利につなげたいと思います。

古田史郎

先週の開幕戦、2週目のホームゲームと、今までで一番緊張したスタートでした。(勝因は)一人一人が自分の役割を認識し、自分たちのバレーに徹することができたから。その結果、相手がやりたかったバレーを封じることができたと思います。第3セット以降はこちら側にもミスがあったし、点数を取らないといけないポイントで取れなかった。個人的には第3セットから崩れる傾向があるので、そこを課題にして取り組んでいきたいと思います。

袴谷亮介

第1、2セットはやりたいことがやれました。チームの雰囲気もよかったので、その状態を維持して3−0、3−1で勝たなければいけなかった。今日はミスが多かったが、もともとサーブには自信があります。練習試合でも結果を残してきたので、それが自信になって本番でもいいサーブが打てています。今日は第3セット以降の雰囲気の悪さと、攻め切れなかったことが課題として残った。そこを修正して、明日の試合に向かっていきたいと思います。

スポーツライター 岩本勝暁のココ!

第3、4セットを失うも、控え選手が奮闘して最終セットにつないだ

ずるずると負けてもおかしくない展開だった。2セットを先行したが、続く第3、4セットを奪われた。第4セットにいたっては、わずかに13点しか取れなかった。サーブレシーブのスペシャリストが相手コートに入ったことで、コースが狙えなくなったのがその要因だ。サーブで攻められなくなり、相手にリズムを与え、しだいにミスが増えていった。チームを救ったのは、途中からコートに入った選手だ。「全員バレーでやってきた。第5セットはオポジットの清野が奮闘してくれた。浅野もレセプションでチームにリズムを与えてくれた」。こう話したのは増成監督だ。角田も辰巳も、沈みそうなチームのムードを盛り上げた。控えの選手もアップゾーンから懸命に声を出した。『ONE JTEKT』で戦う限り、ジェイテクトSTINGSが大崩れすることはない。

【スポーツライター 岩本勝暁】

1972年生まれ。大阪府出身。2002年にフリーランスのスポーツライターとなり、主にバレーボール、ビーチバレーボール、サッカー、競泳、セパタクローなどを取材。2004年アテネ五輪から2012年ロンドン五輪まで3大会連続で現地取材するなど、オリンピック競技を中心に取材活動を続けている。

詳細
対戦カード ジェイテクトSTINGS VS 東レアローズ
第1セット 27 - 25
第2セット 25 - 21
第3セット 20 - 25
第4セット 13 - 25
第5セット 15 - 9
日付 2015年11月7日(土)
試合 V・プレミアリーグ第2戦
場所 刈谷市総合運動公園体育館(ウィングアリーナ刈谷)
メンバー カジースキ、金丸、古田、高橋(慎)、高橋(和)、袴谷 L本間
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