ジェイテクトSTINGS VS FC東京

郡、西田が躍動! サーブレシーブが乱れてセットを落とすが、最後は福山の活躍などで接戦をものにする

 前日のVC長野との一戦は、苦しみながらも勝点3を手に入れた。今日はFC東京と対戦。一夜明け、ジェイテクトSTINGSの入り方は明らかに変わっていた。気持ちのこもったプレーを見せ、西田のスパイクで2点を先制。さらに郡も強打をたたき込み、気持ちが軽くなった。郡のスパイク、ブラトエフのブロックなどで3連続得点。8−4で1回目のテクニカルタイムアウトを奪う。
 ラリーを取り切るしぶとさも取り戻した。ブラトエフが高い打点からスパイクをたたき込み、金丸がネット際で存在感を発揮。西田の活躍もあり、4連続得点で13−6とリードを広げた。
 その後もサイドを軸に得点を重ねていく。リベロの興梠を軸に、守備でも踏ん張った。19−10の場面では、西田のサーブが炸裂。一度はアウトと判定されたが、チャレンジが成功してジェイテクトSTINGSのポイントになった。
 終盤は秦、松原を投入して、FC東京を引き離しにかかる。ブラトエフのブロックでセットポイント。最後はブラトエフがライトからスパイクを決めて、ジェイテクトSTINGSが第1セットを25−14の大差で制した。

 続く第2セット、この日のジェイテクトSTINGSはいい時の流れが続かない。序盤は郡のスパイク、西田のブロックなどで4−2とスコアをひっくり返した。しかし、相手にノータッチエースを決められるなど3連続失点。金丸のブロックで8−7としたものの、FC東京との力関係に大きな差はなかった。
 ジェイテクトSTINGSのサーブレシーブが崩れはじめた。8−10とビハインドが広がる。ラリーを奪われて9−12。西田、郡がスパイクで応戦するが、3連続失点で再び点差が広がった。13−18となったところで、郡から浅野にスイッチ。これで守備が安定した。さらに代わって入った松原がサーブで攻めて、ジェイテクトSTINGSの得点をお膳立て。金丸のブロックもあり、17−18と1点差に迫った。
 廣瀬を投入するなど前衛に高さを生み出した。しかし、攻撃が単調になり、思うように得点を積み重ねることができない。19−21となったところで高橋監督は1回目のタイムアウトを要求。西田のスパイクなどで粘りを見せたが、21−25でこのセットを失った。

 セットカウント1−1で迎えた第3セット。ジェイテクトSTINGSが立ち上がりから走った。郡のバックアタックで先制。ブラトエフがサービスエースを決めた。西田が連続で相手のスパイクをブロック。FC東京はタイムアウトを要求するが、ジェイテクトSTINGSの勢いは途切れない。7点を先行し、このセットのスタートダッシュに成功した。
 一時は3点差まで追い上げられたが、郡のスパイクや久保山のブロックなどで再びリードを奪う。西田のサーブが会場からどよめきを誘った。ブラトエフも本領を発揮。相手のミスもあり、7点のリードで2回目のテクニカルタイムアウトを迎えた。
 あとは落ち着いてセットを進めていくだけだった。西田、郡のスパイク、ブラトエフのサービスエースで4連続得点。20−11とこのセットのすう勢を決めた。浅野を投入してサーブレシーブを安定させた。秦を送り込んで前衛に高さを生み出す。郡が決めてセットポイント。25−14とジェイテクトSTINGSが圧倒した。

 一気に走りたかったジェイテクトSTINGSだが、第4セットも一進一退の展開にもつれ込む。1回目のテクニカルタイムアウトはジェイテクトSTINGSが8−4。西田がスパイク、ブロックで活躍し、福山もノータッチエースを決めた。試合の主導権を握っていたのは、間違いなくジェイテクトSTINGSの方だった。
 中盤は互いに1点ずつを取り合う展開。ジェイテクトSTINGSはサーブレシーブが安定せず、センター線の速攻が機能しない。それでも、郡が粘り強く得点を重ねていく。西田もボールに気持ちを乗せた。しかし、サーブレシーブの失敗もあって14−13。ここで高橋監督は1回目のタイムアウトを要求する。
 16−16と一時は同点に追いつかれたものの、ここからジェイテクトSTINGSが一気に4連続得点。ブラトエフがスパイク、サーブで得点を奪い、郡、西田がブロックを決めた。浅野をコートに送り込んだのも、守備を固めるための正しい選択だった。
 しかし、21−17から3連続失点。タイムアウトで嫌な流れは断ち切った。ブラトエフが決めてマッチポイント。まだ試合は終わってはいなかった。サーブレシーブを乱されて24−25と逆転を許す。最後はブラトエフのスパイクが止められて失セット。勝負の行方は第5セットにもつれ込んだ。

 運命の最終セット。ジェイテクトSTINGSは西田にトスを集めて立ち上がりから走った。ブラトエフのスパイクでラリーを制して4−1。5−2となったところでFC東京は早くも1回目のタイムアウトを要求する。
 意地と意地のぶつかり合いだ。ジェイテクトSTINGSは郡、ブラトエフのスパイクで粘り強く加点。7−7の同点に追いつかれると、そこからシーソーゲームにもつれ込んだ。10−9の場面でジェイテクトSTINGSは浅野を投入。均衡を破ったのは福山だ。勝負どころでブロックを決めて12−10。さらに郡のスパイクでリードを3点に広げた。
 14−11でマッチポイント。ブラトエフをコートに戻した。1点差に追い上げられたところでジェイテクトSTINGSはタイムアウト。3度目のマッチポイントを迎えていた。最後は西田がスパイクを決めてフィニッシュ。フルセットの接戦を制した。

 2019年を連勝でスタートした。セットこそ取られたが、大事なのは勝つこと。チームに下を向いている者はいない。「ここからいかに勝点3を取っていくかが重要」と西田。課題にしっかりと向き合い、一歩ずつ階段を昇っていくだけだ。

高橋慎治監督

取ったセットは内容もよく、自分たちのペースで試合を進めることができました。逆に取られたセットは、詰め切れない部分が出てしまい、そこを相手に突かれてしまった。取ったセットを振り返ると、あれくらいの実力は持っているし、それを高い水準で常に出せるのが本当に強いチームだと思っています。それがこれからの課題。また、つなぎで乱れても、今日は西田や郡が頑張って決めてくれました。そこはよかった点だと思います。粘り強く、何としてでも1点を取りにいく。それがジェイテクトSTINGSのバレーであり、点の取り方です。2連勝しましたが、課題もたくさん出ました。そこを修正して、またステップアップできるように頑張ります。

郡浩也

昨日、監督やコーチ、スタッフ、先輩たちから言われたことを自分なりに考え、しっかり気持ちの整理をして今日の試合に臨むことができました。特に昨日の試合は、攻める気持ちが足りなくて、サーブにしても消極的なミスをしてしまいました。スパイクも攻め切れなかった。そのため今日の試合は、常に攻めるように「チャレンジャー精神」を意識しました。僕の気持ちとしては、120パーセント出せたと思っています。チームとしての最重要ポイントはサーブレシーブです。今日は大事なところでサーブレシーブが崩れ、相手に勢いを与えてしまいました。僕はどんな形でもいいから、絶対に試合に出たいと思って練習に励んでいます。試合に出て、チームの勝利に貢献できるように頑張ります。

西田有志

昨日と今日で数え切れないくらいの課題が出ました。今日の勝利はよく耐えた結果だと思うけど、サーブレシーブが返らずに両サイドの単調な攻撃になってしまいました。個人的にも、粗いプレーがまだいっぱいあります。そこをしっかり突き詰めて、当たり前のプレーを当たり前にできるようにならなければいけません。また、オポジットとしての仕事をしっかり果たすことも一つです。それらを念頭に置いて、自分もしっかりと努力しながらレベルアップしていきたい。自分のデビューからちょうど一年になります。去年は3連敗からのスタートだったけど、今は勝つことができている。そこは自信を持っていい。チームとしてレベルを上げていけば、もっと連勝を続けられると思います。

スポーツライター 岩本勝暁のココ!

課題ははっきりしている。サーブレシーブを修正して次の試合に臨みたい

試合後の選手たちが課題に挙げたのはサーブレシーブ(レセプション)だ。公式記録によるとチームのサーブレシーブ成功率は40.8パーセント。FC東京の65.8パーセントと比べてもその差は明らかである。サーブレシーブが安定せず、速攻やパイプ攻撃が機能しなかった。サイド一辺倒になり、相手のブロックに何度も阻まれた。「強いサーブでエースを取られたり、攻撃につなげられるパスも少なかった。速攻の本数も少なく、ブラトエフにも負担をかけてしまいました。来週までにレセプションを強化しなければいけません」と西田。興梠とブラトエフに郡を加えて3人でサーブレシーブを受けたり、浅野を投入するなど対策は立てている。一つひとつの課題と向き合い、右肩上がりにチームが仕上がっていけばいい。

【スポーツライター 岩本勝暁】

1972年生まれ。大阪府出身。2002年にフリーランスのスポーツライターとなり、主にバレーボール、ビーチバレーボール、サッカー、競泳、セパタクローなどを取材。2004年アテネ五輪から2012年ロンドン五輪まで3大会連続で現地取材するなど、オリンピック競技を中心に取材活動を続けている。

詳細
対戦カード ジェイテクトSTINGS VS FC東京
第1セット 25 - 14
第2セット 21 - 25
第3セット 25 - 14
第4セット 24 - 26
第5セット 15 - 13
日付 2019年1月6日(日)
試合 V1リーグ レギュラーラウンド 第15戦
場所 広島県立総合体育館
メンバー 金丸、福山、ブラトエフ、郡、西田、久保山 L興梠
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